Contents
- 1 受付をもっと効率的に!──RECEPTIONISTの3つのプロダクトについて
- 2 受付嬢の経験から導き出された!──起業のきっかけ
- 3 ノリの連絡から起業に!?――真弓氏(取締役COO兼プロダクトマネージャー)との出会い
- 4 半泣きになった夜もあった…!――創業期における“成長痛”とは?
- 5 きっかけは自分の不得意を知ることだった…!――乗り越えた方法
- 6 コロナ禍で来客数が8割減に!?――事業を展開される中での“成長痛”とは?
- 7 我慢する辛さを乗り越えた!――全く新しいプロダクトを展開する中での“成長痛“とは?
- 8 一児の母として奮闘中!――経営者と育児の両立方法とは?
- 9 データ活用でさらに貢献したい!――今後の成長戦略
成長企業の成長に伴う“痛み”やどのように成長を遂げてこられたのか“How to”に迫る新企画、「成長ツウ!」をお届けします。
今回は、受付嬢から起業をされ、受付の革命を起こした株式会社RECEPTIONISTの橋本氏にインタビューしました。
株式会社 RECEPTIONIST
代表取締役CEO 橋本 真里子氏
https://receptionist.jp/
受付をもっと効率的に!──RECEPTIONISTの3つのプロダクトについて
株式会社 RECEPTIONISTで代表をしております、橋本真理子と申します。
弊社ではクラウド受付システム『RECEPTIONIST』を中心に、日程調整を効率化する『調整アポ』というプロダクト、会議室の利用を管理する『予約ルームズ』というプロダクトの3プロダクトを提供しています。
受付嬢の経験から導き出された!──起業のきっかけ
私は受付業務を10年ほど経験してきましたが、今でも手書きの受付票や内線での呼び出しなど、非効率かつアナログな受付が多く残っています。
この現状に疑念を抱き、「日本延いては世界で、実は受付に課題があるのではないか」と考えました。当時、その課題を解決するプロダクトを提供している会社がなかったため、自ら作るしかないと思ったのが起業のきっかけです。
↑橋本氏。アナログ的な受付の改善に焦点を当てた。
ノリの連絡から起業に!?――真弓氏(取締役COO兼プロダクトマネージャー)との出会い
私は、IT系企業で受付業務を経験し、その中の1社であるMIXIで、プロダクトマネージャーを務めていた真弓と出会いました。
起業を決意した際、私はコーディングもできず、プロダクト開発に携わったことも一度もありませんでした。その時、「エンジニアを採用するよりも、まずはプロダクトマネージャーを見つけた方が良いのではないか」と先輩起業家の方にアドバイスをいただきました。
そこで思い浮かんだプロジェクトマネージャーというのが真弓です。Facebookで久しぶりに、「元気~?」「ちょっと一緒にやろうよ」といったノリで連絡をしたのがはじまりです(笑)
半泣きになった夜もあった…!――創業期における“成長痛”とは?
プロダクトを作って広げるということが初めてのことなので、採用であったり、資金調達をしたりと、受付の業務ではしてこなかったことに急にすべて触れることになりました。「ああでもない、こうでもない…」と思いながら苦労しましたね。夜中まで半泣きになりながら、色々やったというのが起業時の成長痛だったかなと思います。
きっかけは自分の不得意を知ることだった…!――乗り越えた方法
初めてのことばかりに取り組む中で、自分が得意なことと不得意なことが明確に分かったというのは裏を返すと良かったことなのかなと思っています。
私は受付に関する知識や現場のことは誰にも負けないと思う一方で、起業はしたことがなく、プロダクトも作ったことがないのは変えられない事実なので、周囲の力を借りることで何とか乗り越えてきました。
コロナ禍で来客数が8割減に!?――事業を展開される中での“成長痛”とは?
やはりコロナウイルスは、私たちのビジネスにも大きな影響を与えたかなと思います。
クラウド受付システム『RECEPTIONIST』は、来客の回数を記録するプロダクトです。しかし、コロナウイルスが日本に広がり、「人との接触を8割減らしましょう」という緊急事態宣言が発令されました。その結果、本当に来客回数が8割減ってしまったのです。
私たちの展開するサービスは、来社して人と人が会うところをサポートするプロダクトです。そのため、商談中のお客様が「今後受付システムは必要ないのでは?」というお考えから、ペンディングになってしまったり解約が増えてしまったりということがありました。
“withコロナ”という時代に、「受付こそシステム化をしていくべきだ」と気づいていただけるきっかけにもなったので、良かった側面も多くあったのですが、最初は従業員もみんな不安だったと思いますし、受付システム自体のニーズが一時的に下がってしまうことは、痛みだったかなと思います。
我慢する辛さを乗り越えた!――全く新しいプロダクトを展開する中での“成長痛“とは?
プロダクトのリリース時には、「こんな機能も載せたい」「こんなこともできたらいいな」という思いがありました。しかし、先輩の起業家から「プロダクトのリリースはいかに削ぎ落としてシンプルにするかが大事」とご指導いただき、機能を削ぎ落とす決断は我慢しなくてはならない辛さというものがありました。
ただ、今となっては先輩起業家の意見を聞いてすごく良かったと思っていますし、機能追加に関するロードマップを作成し、確実に実現していくことに喜びを感じています。辛い経験でしたが、本当に良かったなと思っています。
さらに、お客様に導入を検討いただく際にも、成長痛を感じることがあります。
私たちのクラウド受付システム『RECEPTIONIST』は、内線電話の代わりに導入をしていただくケースが多く、現場の総務の方やアシスタントの方、若手社員の方からは皆さん使いたいと言っていただけます。
一方で、その決裁権を持つ方々は、あまり来客の取り次ぎにストレスを感じていなかったり、「誰しもが通る業務だからみんなも通ってね」といった感覚の方が多かったりする印象があります。この温度差をどう無くしていくかが、受付業務及び当社にとっての成長痛だと思っています。
また、自分の子どもが社会に出た時に、受付業務をやらされるのは何だかちょっと嫌だなと思ってしまうんですよね。そういった想いも含めて、とにかく早く、「受付のスタンダードはもう内線電話ではなく、全て『RECEPTIONIST』が担う」といった世界をつくることで、痛みを乗り越えていきたいと思っています。
一児の母として奮闘中!――経営者と育児の両立方法とは?
2017年の1月にプロダクトをリリースして、今年も仕事を頑張るぞと思っていたのですが、5月に妊娠していることが判明しました。
やはり周囲は不安に思う方もいらっしゃると思ったので、私は「妊娠して出産を迎えても休まない」と自分で決め、誠意や姿勢を積極的に発信していくことで、「大丈夫ですよ、安心してください」といった働きかけはするようにしました。現在も周りのサポートがあり、両立することができています。
↑経営者でもあり、一児の母でもある橋本氏。両立は上手くいっているようだ。
データ活用でさらに貢献したい!――今後の成長戦略
現在提供している3プロダクトの共通部分で言うと、「課題解決」や「生産性向上」の機能が多いですが、プロダクトをリリースしてから数多くのデータが取得できています。そのデータを活用して、皆さんの行動をサポートできるような機能を提供していきたいですね。
また、ちょっと違った一面をお見せできるようなプロダクトに成長させていきたいなと思っています。
↑ありがとうございました!