中堅・中小企業の成長支援への情熱 〜経営コンサル時代に学んだ課題解決のアプローチ〜

第5回CxO Diaryの振り返り

皆さん初めまして。
第6回のCxO Diaryは、CSOの大野よりお届けします!

前回のCOO塚田のDiaryについてご覧いただけましたでしょうか?
第5回CxO Diaryはこちら

塚田と共にご支援した企業様は、譲渡企業様、譲受企業様共にその後も成長されており、私自身もこの経験から非常に成長できました。M&A業界に飛び込んだ当時、M&Aは事業承継を目的として選択されることが多い中で、企業成長の手段として選択された素晴らしいM&Aを実現できたことは、今でも強く印象に残っています。

中堅・中小企業の成長とは?

いきなりですが、弊社の志(一般的には企業理念)は「企業・人・地域の成長を実現し、次世代の幸せを増やす」です。この志は、私自身の実体験からも非常に大切だと感じており、少しでも多くの成長を実現する存在になりたいと日頃考えています。
初回のDiaryということで、私の考えについて勝手ながらお話しさせていただきます。

中堅・中小企業の経営者との出会い

私は、実家が秋田県の農家だったことがきっかけで、食品流通に興味があり、新卒で食品・酒類の卸売業の最大手の会社に入社しました。入社後の研修がとても充実しており、多岐にわたる部署を経験することができました。その中で、本配属となったのが食品メーカーと全社の販売戦略を決める部署でした。食品メーカーの担当者と、年間でどの商品をどの程度仕入・販売をしていくか、それに伴う企画・契約をどうするか等を議論する日々を送りました。

誰もが知るような大手食品メーカーとの取引は、一社一社のメーカーや商品、マーケット環境を徹底的に調べ、マーケットの推移を見ながら数百億円規模の取引の話が飛び交うもので、非常にスケールの大きい取引でした。

一方、中堅・中小メーカーは当時所属していた会社が卸業界の最大手であり、中堅・中小メーカーとしては社運を賭けた販売戦略となることが多かったです。そのため、最低でも取締役、大体は社長がお相手となりました。社会人になるまで大手企業程度しか知らなかった私が初めて中堅・中小企業の経営者と話す機会ができました。

中堅・中小企業の経営者(大半がオーナー経営者)との話は、私にとって非常に新鮮でした。単なる商品の話や販売戦略にとどまらず、本来ならばこの設備をもう少し拡張したい、現状の役員体制の若返りを図りたい、後継者の息子に能力があるかどうか、社長が次の戦略を考えないと明日はない等、生々しい話題にも及びました。当時、特に中堅・中小企業の経営者は人生をかけて経営していると強く感じたことを覚えています(今思えば借入の連帯保証含め人生をかけなければ生き残れないと理解できます。)。

私はこの経験から、会社の戦略に対する関心と、中堅・中小企業の成長支援がしたいという気持ちが次第に高まっていきました。

経営コンサルティングとして刺激的な日々の連続

その後、経営コンサルティング会社に転職し、一から学びさらに成長したいと考えました。

コンサルティング業界の中でもできるだけ様々なソリューションを経験したく、総合系のコンサルティング会社を選び、当時全社で4,000名程度の中、一番厳しいと言われていた100名もいない戦略事業部に入りました。そこには、頭の切れる優秀な人材が多く、特に今でも尊敬している当時の責任者が印象に残っています。

入社直後から研修らしきものは一通り受け、現場に配属されました。現場配属後、ストレートに表現すると「バリューが発揮できる人材はプロジェクトにアサインされ、発揮できない人材はプロジェクトにアサインされず、雑務をこなす」といった厳しい環境でした。日々強烈な緊張感の中で、業務に取り組んでいました。

難しい言葉やフレームワークは数々あり学び実践しましたが、突き詰めると市場分析、顧客分析、自社分析をした上で勝ち筋を見出し、現状とのギャップを正しく捉え、数値計画を策定し、細かく施策に落とし込み、PDCAを回すことが重要だと体感しました。

そう感じるようになったのもコンサル時代の終盤の方で、日々完璧以上に業務をこなすために(自分にとっての当時のバリューは、『役割を完璧以上にこなす』ことを自分自身に誓っていた)、生活の全てを仕事に捧げていた記憶があります。
クライアントは基本的に上場大手企業であり、実際に携わったプロジェクトの結果がIRやニュース、新聞に出ることもやりがいの一つだったと思います。

とあるプロジェクトが完了し、ふと振り返ってみると、成長を実感すると共に、入社のきっかけにもなった中堅・中小企業の成長支援について、今なら当時よりも少し力になれるのではないかなと考え、そのようなフィールドに立ちたいと思いが強くなりました。

中堅・中小企業のM&A業界へ

中堅・中小企業の成長を支援するフィールドは様々あると思いますが、コンサルティングの経験を活かし、戦略の実行に重きを置いた仕事に就きたいと考えるようになりました。新卒で入社した会社で、当時聞いていた中堅・中小企業の経営課題の大半が、部分的な改善では解決できず、抜本的な変革が必要であると感じていました。そこで、企業成長の手段としてM&Aに行き着きました。

M&A業界に転職した当初、私がコンサル時代に身に付けたスキル・知識、経験は、中堅・中小企業に必ず通用すると思っていましたが、全くもって通用しなかったことを覚えています。

市場分析を試みても大企業とは異なる地域市場の情報が入手できない、競合分析も難しく競合他社がそもそも特定できない、特定できても情報が不十分、自社分析を試みてもデータが乏しく、全ての情報が社長の頭の中にあるといった状況に何度も直面したからです。中堅・中小企業はこうした情報不足や限られたリソースで経営しているため、大企業の経営よりも難しいのでは?と感じることが多くあります。

このような状況下で、情報がないなら自ら取りに行くしかないと考え、約5,000社のあらゆる業界の企業、経営者に直接お会いし、面談を重ねました。これにより、中堅・中小企業の経営課題や成長戦略についての理解が深まり、コンサル時代の経験も活かせるようになったと感じています。

「企業・人・地域の成長を実現し、次世代の幸せを増やす」志を大切にしたい

多くの経営者と話を重ね、M&Aのご支援も増えてきた頃(実際にご支援させていただいたM&Aの事例にも触れたいですが、次回以降にします)、ご成約から数年経つ企業様の成長を見る機会が増えてきました。私は、譲渡オーナー様や譲受企業様側と成約後も交流を続けており、成長のご様子を聞くことは、非常に楽しみな瞬間です。

その中でも、当時のキーマンが役員に昇格し、今では譲受企業様側のキーマンとして活躍されていたり、従業員の意識が良い方向に変わったりする話を聞くことができると、大変嬉しく感じます。また、より強い資本となったことで、行政や地域との取り組みが増えたり、会社の業績が格段に良くなったりという話を聞くたびに、この仕事の意義を強く感じます(当然ながら、全てが順調に進むわけではなく、苦戦している話も聞きます。)。

これらの経験から、私はM&Aが企業や人、地域の成長を実現するための手段であると考えています。さらに、M&Aだけではなく、経営人材の紹介も企業や人の成長に大きく寄与できると思い、経営人材紹介事業も展開しています。

今後も、志を一番大切にしながら、お客様の成長を全力でご支援していきたいと思います。

次回は、CEOの栗原にバトンタッチします!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

大野 智明

取締役CSO

大野 智明

この記事を書いた人

東京農業大学卒業後、国分グループ本社株式会社、アビームコンサルティング株式会社、株式会社日本M&Aセンターを経て、当社。
戦略コンサルの経験を活かし、成長戦略や事業計画策定を強みに中小・中堅企業の成長戦略型M&Aの豊富な経験を持つ。

資料ダウンロード フォーム


フォームからメッセージを送信すると自動返信メールが届きます。
自動返信メールが届いていない場合は、迷惑メールフォルダなどの確認、または、お使いのメール設定の受信許可設定に「newold.co.jp」を追加し、再度このフォームよりメッセージを送信してください。

実績ダウンロード フォーム


フォームからメッセージを送信すると自動返信メールが届きます。
自動返信メールが届いていない場合は、迷惑メールフォルダなどの確認、または、お使いのメール設定の受信許可設定に「newold.co.jp」を追加し、再度このフォームよりメッセージを送信してください。